【業務週報】日弁連の技能実習制度廃止提言と消えた外国人労働力

先日は大阪で「法的保護情報講師養成セミナー(船員関係法令)」に参加。もはや外国人労働者抜きで成立する日本の産業は公務員以外ありません(爆)
———

GW前に日弁連が外国人技能実習生制度廃止の提言をHPにアップしましたので、台湾出張中に読んでみました。

http://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/report/110415_4.html

弁護士さんですと技能実習生側からの相談を多く受けているためでしょうが、労働者側からの一方的な視点で書かれている部分が多く、現場を知る人間からすると、ちょっと違和感を感じる文章だというのが率直な感想です。

入管実務でよく使用者から「元研修生・技能実習生を日本に呼び戻せないか?」、「三年以上研修させることはできないか?」、母国に帰国した元研修生・技能実習生からも「もう一度日本に戻りたい」、最近だと「地震で日本は大丈夫ですか?」という相談やメールを頂くことを考えると、技能実習が日弁連が言うような一方的な奴隷労働、搾取と人権侵害の制度とは考えにくいですが。まあ技能実習制度に携わる方々は、「世間的には我々はこういうふうに見られているんだな」ということを自覚していただければと思います(苦笑)

また、先日ビジネス誌で「消えた外国人労働力」という特集が組まれ、こちらも興味深く読ませていただきました。東日本大震災、フクシマの放射能漏れにより、技能実習生、留学生、高度外国人人材問わず在日外国人が日本を逃げ出し、農業漁業、外食などで労働力の逼迫が起こったという内容です。たかが20万人?ほどの外国人労働者が消えただけで、お店や事業所が休業や操業停止に追い込まれたという事態に日本人の皆さんはビックリしたのではないでしょうか?

http://business.nikkeibp.co.jp/nbs/backnumbers/backnumbers2.html

そもそも高度外国人人材を除く単純労働系の外国人労働者は主に日本経済の底辺を下支えする陰日向の存在で、普段日本社会の表舞台に出ることはあまりありません。今回の外国人の日本脱出行動で、少子化日本の人手不足の問題が明らかになったことだと思います。皆さん日本製だと思って買っている商品製品も実は作っているのは日系ブラジル人や技能実習生なんですから。国際化って見えないところでもすごい進んでいるんですよね。

というわけで日本人のみなさん、少子化と労働力不足問題をもっと真剣に考えましょう!

□ブラジル・ポルトガル語翻訳のOFFICE SHIBATA
□愛知・静岡の帰化手続のOFFICE SHIBATA
□Twitterは毎日ツイート

OFFICE SHIBATAにメールする

TOPへ戻る