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【業務週報】日系フィリピン人の苦境

台風18号

台風18号が豊橋を直撃。今年は別の台風でも台湾やフィリピンで大きな災害が起こりましたし、全世界的な台風の当たり年ですね。被害にあわれた方にお見舞い申し上げます。

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私の事務所のある愛知県豊橋市では近年フィリピン国籍の方が増加しており、私の事務所にも英語、タガログ語での問い合わせが増えてきています(汗)

在日フィリピン人をグループ分けすると次の三つに大別できると思います。

1)元タレントさんで日本人やビザもちの外国人と結婚して日本に戻ってきた人たち
2)近年急増しているフィリピン人研修生・技能実習生
3)数年前から増えてきた日系フィリピン人

でこの不況下での状況ですが、1)の元タレントさんの方々は日本人と結婚しているんで基本的に生活の心配はそれほどないと思います。日本人の旦那さんは仕事してますし、奥さんも配偶者ビザ持ってるので仕事もできますから。離婚してしまう人(いわゆる日配くずれ)も多いのですが、皆さん世渡り上手というか海千山千なんで(爆)、仕事も住むところも自分たちで見つけられるんですよね。それなりの日本語能力もありますし。

次に2)フィリピン人研修生・実習生のほうですが、研修生制度により来日しており、解雇という制度がなく、この不況でも雇用状況は結構安定しております。賃金も安いので需要もありますし。

で最後に3)の日系フィリピン人の人たちなんですが、失業率が高く非常に苦境に立たされております。というのは日本語能力や年齢制限の問われない定住の日系ビザで来日してきているので、日本語はほとんどできませんし、中高年の人でも比較的簡単に来日できてしまいますが、そういう人たちはできる仕事が限られてしまいますよね。コミュニティーや相互扶助のシステムもまだまだ弱いですし、下の記事に書いてあるように帰国支援金や就労準備研修というセーフティーネットの蚊帳の外に置かれているため、困窮度も先発の日系ブラジル人や日系ペルー人以上だと思います。しかも日系フィリピンの人たちはフィリピンでもかなり田舎のほうから来ている人たちが多いんで、かなりののんびり屋さんたちですし。。。

まあ、フィリピン人の人たちは明るく屈託がないのでまだまだ救われますが、数万人いるとされる新日系の人たちが続々と来日し、コミュニティーが大きくなるとまたブラジル人やペルー人のように、子弟の不登校や外国人犯罪などの問題が出てくるでしょうから、早期の対策が期待されます。

フィリピン出身者へ支援手薄
日系労働者 政府の失業対策

世界同時不況で失業した日系労働者のうち、フィリピン出身者への支援が抜け落ちた状態になっている。飛行機代を支給する厚労省の「帰国支援事業」と、再就職に向け日本語を指導する「就労準備研修」は、南米出身者に限定され、日系フィリピン人には適用されない。外国人を支援する滋賀県の関係者は「生活困窮を訴える人は多く、すでに注目を集める南米系労働者に比べ対策が手薄だ」と指摘する。

■県在住1900人 「南米限定は不公平」

滋賀県東近江市のマヌエル・マリガヤさん(30)は、日本人の祖父を持つ日系3世の妻(32)と7年前に来日。

派遣会社に登録し、自動車部品工場で働いてきたが、3月に失業した。子ども3人は帰国させ、兄宅に居候しながら求職活動を行うが「外国人はだめ、と断られる」。失業保険もなく、タガログ語通訳がいる県求職者総合支援センターで生活保護の申請を相談した。

マヌエルさんは、出入国管理法に基づく定住者で日系ブラジル人らと同じ立場だが、厚労省が緊急に打ち出した帰国支援や日本語研修を受けることはできない。同省外国人雇用対策課は「緊急対策の対象は、ニーズが高い南米日系人に限る。日系フィリピン人の支援を求める声は特に届いていない」とする。

龍谷大学のカルロス・マリア・レイナルース准教授(移民論)は「帰国支援を受けると当面再入国できない。支援制度が適用されても申請するフィリピン人は少ないだろうが、当初から支援を南米系に限定するのは不公平だ」と話す。

■湖国の関係者 改善訴え

県在住のフィリピン人は約1900人。彦根市や東近江市などに多く、定住者として工場で働く日系が相当数いると思われる。同センターには毎月15件前後の来所があり、国別相談数はブラジル、ペルーの次に多い。

甲賀市のナティビダッド・サンチェス・牧さん(71)も夫(70)が失業し、娘たちも派遣切りにあった。ナティビダッドさんは「みな日本に永住するつもり。経済情勢は厳しいが、家族で支え合いながら切りつめて生活している」と話す。
■日系フィリピン人 戦前にフィリピンに渡り、終戦後も様々な理由で現地に残った日本人とその子孫。2007年度の外務省調査で、1世から6世まで少なくとも3万3千人以上が確認された。戦後、フィリピンに渡った日本人男性や、来日したフィリピン人女性との間に生まれた「新日系人」も推定で10万人以上いるとされる。
Kyoto Shimbun 2009年10月4日(日)

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【業務週報】帰ってきたサリサリストア

フィリピンといえばサンミゲル

最近また懲りずに?新規営業などをやってまして、いろいろなエスニックショップ、エスニックスポットを訪問させていただいているんですが、豊橋や浜松で増えてきたというか、目立つようになってきたのがサリサリストアと呼ばれるフィリピン人のお店。昔タレントさんがいっぱい来てた頃はサリサリも結構あったんですが、興業ビザが厳格化され一旦絶滅、そしてまた今復活してきたんですから、栄枯盛衰ですね。不景気でも外国人研修生や技能実習生の需要はあるでしょうし、
新日系人も増えるでしょうから、今後も在日フィリピン人は着実に増えるんではないでしょうか。

ということで私も新たな業務獲得のためにタガログ語を勉強せねば(汗)

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【業務週報】国籍法違憲判決とフィリピン新日系人

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先日最高裁で現行国籍法に違憲判断が下され、従来日本国籍が認められなかった生後認知の外国籍の婚外子に日本国籍が認められるという画期的な判決がありました。

http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2008060502000049.html

同様のケースで実際にどのような法の運用が行われるのか未だ詳細は不明ですが、この判決の恩恵を最もこうむるのはフィリピンに数万人いるといわれる「新日系人」ではないでしょうか。

http://mainichi.jp/select/today/news/20080620k0000m040143000c.html

彼らが日本国籍を取得し「日本人」になることができれば日本での就労の道が開かれますし、その配偶者や子供にも就労可能な配偶者ビザや定住ビザが出るわけですから、規模的には数十万人の新日系人が日本にデカセギに来る可能性があると思います。

しかし在日ブラジル人や在日ペルー人をみていますと、日系人が日本で得られる仕事って不安定で3Kの間接雇用の単純労働がほとんど。決して、日本に来られる=100%みんながみんな経済的に幸せになれるというわけでないんですよね。

というわけでこのニュースを聞いてもボランティアの人たちや支援団体の人たちのように諸手を挙げて喜べない私がいます。入口(ビザ)ばかり広げて受け皿(セーフティーネット)を作らないままに受け入れると後で必ずいろいろ問題が起こりますからね、、、

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