【業務週報】6月危機は乗り切った?

求人復活
減る外国人

今月は年末に大量解雇された日系ブラジル人の雇用保険が切れる月で「6月危機」とか「暴動が起こるんじゃないのか」とか言われてましたが、表面上は至って平穏です。嵐の前の静けさかも知れませんが(汗)。

というのは自費帰国に加え、例の帰国支援金を利用し帰国するブラジル人が目に見えて増えて来たこと。制度の周知が進みましたし、当初の「再入国禁止」が「3年に限り」と明言されましたしね。既に10万人近いブラジル人が帰国したとの噂もあり、80%とまで言われた在日ブラジル人の失業率もかなり改善されて来てるのではと推測されます。

さらにハイブリッド特需や携帯電話の夏モデル発売などで東海地方の製造業に僅かではありますが、生産が復活してきておりますので、ブラジル人の再就職活動も今後徐々に進んでいくのではないかと予想できるのです。まあ予断は許しませんし、従来通りの外国人派遣会社経由の間接雇用なのか、正規雇用化が進むのかなど不安定要素もありますが。

このように帰国支援と再就職支援が上手く作用してくれれば、経済危機、雇用危機もなんとか乗り越えられるのでは?という観測をもてるくらいにはなってきましたね。ハイシーズンで航空券の値段が高くなり空きのなくなる8月~就労準備研修の終わる9月頃が次の危機ですから、それまで頑張ってまいりましょう(大汗)

「帰国支援金」の申請急増 南米日系人、失業給付終了と重なり

2009年6月5日 中日新聞

 失業した南米日系人の帰国費用を国が援助する「帰国支援金」の申請者が、最近になって全国的に増え始めた。県内でも5月後半から急増。年末年始に解雇された人の雇用保険給付が終了するなど、背景にはいくつかの要因があるとみられている。(妹尾聡太)

 制度は3月末に発表され、4月1日に開始。各地のハローワークを窓口とし、法務省や厚生労働省の審査を通れば、帰国費用として本人に30万円、扶養家族1人につき20万円が支給される。

 厚労省が集計する全国の申請人数は、4月30日時点で1095人。5月から伸び始め、6月2日には3523人になった。県内の傾向も似ており、長野労働局によると4月末は61件だったのが、5月29日には160件(221人)に増えた。

   ◇  ◇

 「今月に入って極端に増えた」というハローワーク伊那。通訳が同席した6月2日だけで12件の申請があり、合計81人になった。担当の井口功相談員は「年末年始に解雇された日系人の失業給付期間が終わる時期と、ちょうど重なってきた」と指摘する。

 伊那地域で働く日系人のほとんどが、最大で150日間の給付を受けられるという。この間に職を探しても見つからず、収入も途絶え、帰国するケースが目立っている。

 申請が増える別の理由として、制度が知れ渡ったことや、再入国制限が緩和されたことも挙がる。開始当初、現状と同じ在留資格での再入国は「当分の間」認められなかった。それが5月11日に「原則3年間」へと変更。不安が和らいだとの声もある。

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 2度目の来日で5年半、箕輪町に住む日系ブラジル人の深瀬清さん(57)も、昨年末にベアリング工場での職を失った。失業給付が終わる7月に夫婦でサンパウロに戻る。

 支援金について、最初は「金を渡すから帰れ、と言われたようでショックだった」と打ち明ける。しかし「このまま生活保護を受ければ日本に迷惑を掛ける。むしろ政府は優しいのでは」。そう思い直し、受給を申請しようと決めた。

 再入国制限の緩和については「自分の年齢を考えると、再来日しても働き口はない。帰国とはあまり関係がない」といい、希望者を心配する。「ブラジルでの生活も大変だ。3年後を見通すのは難しいと思う」

日系人就労準備研修始まる
東日新聞 2009.6.12

 ブラジル、ペルーなどの国籍を持ち、日本で仕事を探している人を対象とした「豊橋日系人就労準備研修」は今月からスタート、アイプラザ豊橋をはじめ、ブラジル人学校「EAS豊橋校」(下地町)、「カンティーニョ学園」(東岩田)の3カ所で、週4回の講座が開かれている。内容は、日本で働くために必要な日本語の習得、日本での働き方や法律を学ぶことなどで、生活がかかっており、受講生は真剣な表情で取り組んでいる。

 同研修は、厚生労働省が行っているもので、実際の事業は財団法人日本国際協力センター(JICE)が実施している。豊橋での研修もJICEの専門スタッフが講師を務めているが、受講生の相談に乗ったり、コーディネーター・マネジメントなどは、NPO法人ABT豊橋ブラジル協会のメンバーが協力している。

 研修期間は3カ月程度で、履修時間は140時間。この間に、日本語や日本の法律、職場環境などを学ぶ。この研修を受けることにより、必ず就職できるわけではないが、日本語を身につけることで、早く次の仕事につける可能性は高くなる。さらに、厚生労働省では、いろいろな職業訓練も実施しており、研修終了後、これらの訓練を受けて資格を取る道も開ける。

 ABT理事のローザ・イナガキさんは「日本語を覚えることにより、日本での生活が楽しくなる」と話していた。

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