【業務週報】外国人雇用=ブラック企業と問題社員の化かし合い?

今回の入管法の改正や制度改正の特徴として挙げられるのは「大企業に緩く、中小企業に厳しく」だと思います。上場企業などの大きな規模が外国人のビザ手続をする際には提出書類の簡素化がなされるようになった一方、中小企業の利用が圧倒的である外国人研修生制度の管理報告がより厳しくなったり、社会保険への加入が義務付けられたりと体力のない中小企業により負担が強いられるようになったわけですから。製造業派遣が禁止されれば日本の自動車産業を下支えしている日系ブラジル人もより使いづらくなるでしょうしね。

まあ、上場企業やそこで働くエリート外国人が問題を起こすことはほとんどない一方、外国人雇用で事件やトラブル、法令違反、ビザ申請での不正、虚偽の申告が多発しているのはほとんどが中小企業絡みですから、政府や入管からみたら、なるべく中小企業には外国人を雇用してもらいたくないし、中小企業が雇用招聘する外国人は極力日本に入れたくないというのが本音ではないのでしょうか。実際下の記事なんか見るとほんと外国人雇用ってブラック企業と問題社員の化かし合いみたいな状況ですからね~(汗)

でも大手より人件費などのコストの制約が厳しく、かといって大手のように海外移転ができない中小企業はなんとか外国人を使ってでも凌いでいくしか道はないわけですから、外国人を雇用する中小企業は法改正の前に早期の対策を打っていく必要があると思います。

ということで、ご不安、ご相談のある方はご気軽にお問い合わせください

提訴:役員に殴られ告訴の中国人実習生、損害賠償求め /富山

氷見市の縫製会社で働いていた中国人実習生(28)が、男性役員に殴られたとして県警に告訴していた問題に絡み、実習生が17日、役員や会社を相手取り、暴力行為の慰謝料や未払いの残業代など計約590万円の損害賠償を求め、富山地裁高岡支部に提訴した。

訴状によると、実習生の施春紅さんは国の外国人研修・技能実習制度に基づき、06年12月に来日。1年目は語学研修などをすべきなのに事実上の労働者として扱われ、最低賃金を下回る時給で働かされたうえ、役員にパイプ椅子や拳で殴られた、などとしている。

施さんは同日、支援を受ける「外国人研修生権利ネットワーク・福井」のメンバーらと会見し「動物のように扱われ、役員からは謝罪もない」と訴えた。

会社側の代理人弁護士は毎日新聞の取材に「請求額は法外。適正額を裁判所に判断してもらう」と話した。

また同ネットが支援する中国人実習生、侯桂双さん(26)は同日、富山市の電子部品会社に対し、未払い賃金や慰謝料など約600万円の支払いを求める労働審判を富山地裁に申し立てた。申立書によると、侯さんは月約200時間の残業を時給350~420円でさせられた、などとしている。

同社の役員は「未払い分については分割払いを始めている。最低賃金は下回っていたが本人は了解していたはずだ」と話している。【小林祥晃】毎日新聞 2009年9月18日

「同じ仕事で賃金に男女差」 日系人3女性が提訴

2009年8月29日 朝刊 中日新聞

まったく同じ仕事をしながら性別による不当な賃金差別を受けたとして、愛知県岡崎市の日系ブラジル人女性労働者3人が、浜松市南区の人材派遣会社トゥエンティファーストに対し、賃金の差額など約1630万円の損害賠償を求める訴えを、名古屋地裁岡崎支部に起こした。

訴状などによると、3人はトヨタ系部品会社アンデン(同県安城市)の岡崎工場内で、ト社が請け負った自動料金収受システム(ETC)車載器の部品などを製造するラインで6~9年間勤務し、2008年12月~09年5月に退社した。時給は1000~1050円だったが、同じ仕事をしていた原告の夫ら男性の時給は1300円前後で、明確な差別があったと主張している。

原告訴訟代理人の荒川和美弁護士は「外国人が立ち上がったことは珍しく、意義がある」と話した。

ト社は「代表者がいないので答えられない」としている。

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