【業務週報】台湾(T)のVIP

来週から台湾出張。あまり知られてないんですが台湾は出生率が世界一低い国家。なんと出生率が低いと言われる日本より出生率が低いんです。

ということで外国人労働者の受け入れが盛んなのですが、我が国の外国人労働力の受け入れが一貫性がないのと比べると、政策的になかなか理路整然としている感があります。

他にも、韓国やシンガポールなどの新興国も外国人労働力受け入れに熱心ですが、総量規制や定住化の制限など厳格なコントロールをしています。

一方、我が国では、日系ブラジル人労働者のように景気のいいときはジャンジャカ日本に呼んで、景気が悪くなるとバサっと首を切るということや、外国人子弟の教育や健康保険、年金などの受け皿がないの家族単位での来日を認めたりなんてことを20年間もやってきたのですからね。

そのへんの違いもリサーチしてビジネスのネタを仕入れてこようと思います。というわけで台湾にLETS走!

台湾:少子高齢化対応、外国人労働者の支援充実 ドイツ参考、「VIP」積極受け入れ
【台北・大谷麻由美】少子高齢化が進む台湾では、介護などの現場で働く外国人労働者への支援が充実している。労働者受け入れに関する法律は「外国人労働者の物質生活と精神生活を重視する」「公平な待遇」を規定。永住権を与えず、滞在期間も計9年に制限するなど移民増加による社会不安を警戒しながらも、労働力不足のため外国からの働き手に頼ろうとしているのだ。
「台湾のVIP(最重要人物)」。外国人労働者を管轄する台北市政府の陳業〓・労工局長(39)は彼らをこう呼ぶ。台湾で働く外国人労働者のほと んどは、タイ、ベトナム、インドネシア、フィリピンの4カ国からで、英語表記の頭文字を取ると「台湾(T)のVIP」となる。「台湾にとって大切な人とし て扱うべきだという意味です」と陳局長は説明する。
台湾は93年に65歳以上が人口の7%を超える高齢化社会に突入。女性1人が生涯に産む子供の数(合計特殊出生率)は昨年、0・91の低水準を記 録した。建設業や介護職など厳しい条件の職場での労働力不足を補うため、89年から外国人労働者を受け入れている。台湾で働く外国人労働者は昨年末時点で 38万3164人(前年比9・2%増)。台湾の総人口2300万人の1・7%に上る。
台湾が参考にしたのは、早くから外国人労働者を受け入れているドイツだ。外国人労働者が暮らしやすい環境を整えることで、ドイツで起きたような外 国人排斥運動や市民との衝突を避けられると考えたという。その代わり、永住権は与えない。単純労働の就労期間は最大3年で、期間満了後は帰国しなければならない。再び台湾へ来ることもできるが、就労期間は計9年に限られる。こうした政策のカギを握るのが「外国人労働者に対する心のケア」(陳局長)だ。
台北市が02年に開設した「外国人労働者文化センター」では、給料や生活面の悩みなど、さまざまな相談に対応する。無料の中国語教室やパソコン教室もあり、カラオケ施設や調理室も完備。出身国別に毎年1回ずつ開かれる文化祭は、台湾人も参加して異文化交流の場となっている。出身国の言葉で24時間 対応する電話相談窓口は年15万件程度の利用があるという。
だが、外国人労働者を取り巻く環境の厳しさは他国と変わらない。夫と子供2人を残して7年前に台北へ来たチクさんの月給は約1万8000台湾ドル (約5万500円)。ベトナムの3倍以上だが休日はなく、これまでに帰国できたのは2回だけ。外出もセンターの行事がある時に限られる。
外国人労働者が雇い主から虐待されるケースも報告されている。台北市などは心理的な支援にも力を入れるが、課題も少なくない。
毎日新聞 2011年7月7日 東京朝刊

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