
「外国人技能実習生制度はいくら問題があっても絶対に無くならない。無くなると公務員OBの天下り先が無くなるからだ」というシュールなジョークが現実としてまかり通っているのが技能実習制度の悲しいところ。
———————–
3月の震災と放射能で母国に避難した関東以北の技能実習生(外国人研修生)ですが、半数ほどが再来日していないようです。日本政府が再入国を取らずに単純出国した外国人にも特例措置で入国を認めたにも関わらずこの結果。一体どういうわけなんでしょう?
記事では放射能への恐怖を実習生が戻ってこない原因として強調していますが、それより日本側の実習生受入企業の生産活動が回復していなかったり、不景気により落ち込んでいることが原因のような気がします。技能実習生の場合、給与=最低時給で基本給が本当に安いんで残業や休日出勤がないと貯金できませんから。
一方、技能実習生の出身国である新興国では経済発展とともに賃金が年々上昇しているので、近い将来、技能実習生を募集しても応募者がないとか、時給+インセンティブを払わないといけなくなったり、来るのは問題児の技能実習生ばかりという恐ろしい事態が発生するかもしれません。
しかし、最低時給では敬遠されてしまう程、経済的にも環境的にも今の日本は魅力がなくなってしまったという悲しい現実、2012年はぜひとも景気回復そして放射能汚染問題を克服してもとの元気な日本に復活して欲しいと思います
外国人実習生 戻ってこない
震災後帰国、ほぼ半減 家族が放射能など不安視
岩手、宮城、福島の3県で、外国人技能実習制度を利用して企業などで働いていた外国人の実習生が、いったん帰国した後、戻ってこない例が相次いでいる。法務省入国管理局によると、実習生の数は東日本大震災前の昨年末に比べて約2000人減り、ほぼ半数になったと推計される。原発事故による放射能などへの不安が背景にあるとみられる。
昨年新設された「技能実習」の在留資格を持つ実習生は今年9月末時点で、岩手県999人、宮城県341人、福島県909人の計2249人。同局の推計では、昨年末には、旧来の在留資格を持つ実習生を含めて4500人近くがいたとみられる。
津波被害を受けた石巻市の水産加工会社では、中国人実習生17人が魚介類のパック詰めなどを担っていたが、震災直後、全員が帰国。10月に操業再開したが、戻ってきたのは2人だけ。「戻りたいという人もいるが、親の反対が強いようだ。日本人従業員も自宅の片づけなどでフルタイムで働けず、生産量が落ちた」(会社幹部)という。
宮城県アパレル協同組合が受け入れ窓口となった中国人実習生も、震災前の90人から33人に減少。実習先の一つ、服飾メーカー「アリスモード」(登米市)では、12人全員が帰国した。
外国人による実習制度の運用に関わっている「国際研修協力機構」によると、実習生は中国出身者が全体の約8割を占める。震災後、中国では原発事故 による放射能への警戒感が広がり、実習生の親族や中国側の送り出し機関から、実習生の帰国要請が相次いだという。4月末までに東北6県と茨城、千葉県で計 約2万1000人のうち約6000人が帰国したとみられる。
中国人実習生22人のうち16人が帰国したという、福島県いわき市の農業生産法人では11月、中国人実習生6人を新規に受け入れた。吉林省出身の 付月(ふげつ)さん(19)は「来日してよかったと思うけれど、知人2人は辞退した。猛反対した家族は今でも『放射能は大丈夫か』と電話してくる」と話す。
■外国人技能実習制度 特殊な技能などを持たない外国人でも日本で働きながら学ぶことができる制度。技能移転による国際貢献が目的。大半は、企業団体が第1次受け入れ機関となり、傘下の企業などで働く。昨年の改正入管難民法施行で、在留資格「技能実習」(最長3年間)が創設され、1年目から労働関係法令が適用されるなど、法的保護が強化された。賃金未払いや長時間労働などを巡る問題が全国で起きたことから、日本弁護士連合会は4月、制度を廃止し、非熟練労働者の受け入れを前提とした在留資格創設の検討を提言。法務省によ ると、全国の実習生は14万4718人(今年9月末時点)。
(2011年12月5日 読売新聞)
銚子 中国人実習生頼み苦境
2011年12月10日 asahi.com
東日本大震災による福島第一原発事故の影響で、銚子市内の中国人技能実習生が相次いで失踪し、水産加工業者は一時、深刻な人手不足に陥った。稼働率がいまだに震災前レベルまで回復していない業者もあり、業界は外国人研修・技能実習制度の見直しを行政側に求めるとともに、自衛策の模索も始めている。
銚子市の外川漁港近くにある水産加工会社「ヤマヘイフーズ」。3月11日の震災で1メートル以上の高さまで津波が押し寄せ、工場内に浸水。冷蔵庫や加工機器、変電装置などほとんどの機械が故障して使えなくなった。被害は1億5千万円ほどに及んだ。
さらなる痛手は、20人いた中国人実習生のうち、17人が突如姿を消したことだ。宿舎の部屋の中は散らかしっぱなしで無人だった。「帰ると言って出ていった者は一人もいない。どうしていなくなったのかわからなかった」と土佐忠男会長(73)は振りかえる。
帰国した全員が過熱する原発事故の報道に恐れをなして帰国したことがわかった。「震災直後は津波で汚れた工場内の掃除も人手が少なくて大変だった」
7月に4人が新たに加わるなど現在の実習生は10人。稼働率は9割ほどに回復したが、人手不足はいまも尾を引いているという。
同社を含め43業者が加盟する銚子水産物共同購入協同組合では、震災当時320人いた実習生のうち1週間後に残ったのは45人。ほとんどが正規の手続きもせずに帰国した。その後、新たに加わった実習生もいるが、120人ほどまでにしか回復していない。
「組合に加入するほとんどが零細企業。実習生がいなくなって仕事が回らなくなり、復興も遅れた。消費も上向きにならないし、廃業を検討している業者もある」と土佐会長は明かす。
同組合も加入する県外国人研修生受入団体連絡協議会は4月、「このままでは労務倒産する恐れがある」として、実習生の受け入れ枠を増やす特例措置や受け入れ手続きの簡略化を求める要望書を法務省に提出した。しかし、回答は得られていないという。
一方で、実習生約450人を受け入れている銚子市内のほかの2つの協同組合は加入業者の事業所が津波の被害が少なかったこともあり、帰国したのは十数人にとどまった。だが、自衛策として、ベトナムなど中国以外の地域からも実習生を受け入れようと検討を進めている。このうち銚子水産加工連協同組合の島田明理事は「中国一辺倒は今後心配。早ければ来年から徐々に受け入れを始めたい」という。
不景気の中、市内の水産会社の役員は「求人を出せば、地元からでもそれなりの応募はあるし、パートを雇う方が経費は安くつく。だが、いつやめられてしまうかわからないリスクがある。実習生は3年間やめずに働いてくれるので安心できる」。不足する労働力を埋めるには、実習生に頼らざるを得ないという。
(上田学)
□ブラジル・ポルトガル語翻訳のOFFICE SHIBATA
□愛知・静岡の帰化手続のOFFICE SHIBATA
□Twitterは毎日ツイート
□Facebookページはこちらから




