高度外国人人材」タグアーカイブ

【業務週報】失速した留学生30万人計画と東大秋入学

W君のスバラシイ紺碧の空

—————–

我が国の最高学府である東京大学が遂にというか、とうとうというか、秋入学の検討に入ったそうですね。

日本の大学の場合、これまで少子化で日本人学生の集まらない地方大学が盛んに外国人留学生を受け入れて来ました。中には「名ばかり留学生」を大量に受入れ、問題を起こした学校もありましたし、あまり留学生の質自体良くなかったというのも実情でしょう。

一方東大の秋入学は、日本人学生をグローバル人材に育てる一方、「優秀」な外国人留学生を受け入れるのが目的らしいのですが、昨今の我が国の情勢を考えるとちょっと疑問符を付けざるをえません。

短期的に見ても円高が日本に来る留学生の生活を直撃しておりますし(逆に日本人が海外に留学するには好都合ですが)、食品にまで広がった放射能汚染が我が国の安全神話を崩壊させ、日本人の想像以上に外国人の日本離れが進んでいます。

日本企業のグローバル採用は進んでおりますが、まだまだ留学生の就職戦線は厳しく、また欧米系企業と比べ給与水準が低く、過労死の多い(苦笑)日本企業もこれまた日本人の想像以上に外国人留学生に人気がないんですよね。

しかし、他の大学が秋入学を追随すれば、留学生は増加するでしょうし、留学生30万人計画にも弾みがつき、我が国の高度外国人人材が増加するでしょうから、さらなる教育改革を推し進めて欲しいと思います。

外留学5年連続減少…震災で在籍外国人も減
2012.1.20 21:00 sanspo.com
2009年に海外留学した日本人は前年より6910人少ない5万9923人だったことが20日、文部科学省の集計で分かった。5年連続の減少で、ピークの04年と比べると約2万3千人(28%)減っている。

文科省は「長引く不況と、就職活動の早期化から日本の学生の内向き志向が続いている」と分析。東大は、国際標準となっている秋入学に移行して海外留学を促進させることを検討している。

一方、日本学生支援機構は、日本の大学などに11年5月時点で在籍する外国人留学生が前年より3699人減の13万8075人と発表した。5年ぶりに減少に転じており、東日本大震災の影響とみられる。(共同)

NTTデータ、来春以降新卒採用に「外国人枠」-海外拡大へ人材確保
日刊工業新聞 掲載日 2012年01月23日

NTTデータは2013年4月以降に新卒者採用に外国人枠を設ける。新卒者を毎年500人前後採用しており、このうち1割程度を外国人枠に変更する方針。 海外でのITサービス事業の展開に伴って、グローバルに活躍する人材を確保する。海外のシステム構築(SI)企業のM&A(合併・買収)を通じて事業体制を拡充しており、外国人社員を今後増やして人材育成も強化する。 NTTデータは毎年、約500人採用しているが、外国人は中国や韓国などを中心に10人程度にとどまっていた。設置を検討している外国人枠で約50人を 採用する見通しで、これまでに比べて採用人数を5倍程度増やす。海外でのITサービス事業の拡大に向けてグローバルで能力を発揮できる人材が必要と考えて おり、外国人枠により発掘・育成を見込む。

OFFICE SHIBATAにメールする

□ブラジル・ポルトガル語翻訳のOFFICE SHIBATA
□愛知・静岡の帰化手続のOFFICE SHIBATA
□Twitterは毎日ツイート
□Facebookページはこちらから

TOPへ戻る

【業務週報】大企業偏重の移民受け入れ奨励講演

経団連が移民の受け入れを奨励する旨の講演を行いましたね。

実務の方でも、カテゴリー化による入管申請書類の簡略化や5年ビザの創設など、高度外国人に対する在留資格上のインセンティブが始まっています。しかし、いくら日本側が高度外国人人材に扉を開いても、この不景気で企業は高給取りには給料を払えませんし、有能な高度外国人のほうは新興国の優秀な人材争奪戦で引く手あまたでしょうから、日本に来て働く魅力もリーマンショック以前と比べ格段に下がっていますよね。先日も東北地方の大学で偽装留学が問題となりましたが、在留外国人の法的地位の整備をおざなりにして入国審査・管理だけ緩くするとこの手の事件が増えるんではないでしょうか。

大企業は日本人労働者も集まりますし、資金力があるので日本で営業活動で利益が出なくなれば生産拠点や営業拠点を海外に移すことも可能です(実際この動きが加速している)。本当に困っているのは人手不足、後継者不足の中小企業や海外に移転できない一次産業なんですけど、技能実習生制度は逆に厳しくされてしまいましたしね(それでも減らないのもまたすごいことですが)。

と小言はこのくらいにして(苦笑)、今後も外国人雇用のトレンドを注視していきたいと思います。

活性化へ移民奨励が必要=技能持つ外国人を受け入れ-経団連会長

 日本経団連の米倉弘昌会長は21日、都内の日本外国特派員協会で講演した。この中で同会長は、少子高齢化に伴う人口減少で日本の活力低下が懸念されることについて「解決策は移民の奨励だ」と述べ、外国人の日本定住を促す法整備など、移民活用への環境整備が課題だとの認識を示した。 日本は 2010年の国内総生産(GDP)で中国に抜かれ、世界3位に転落することが確実。経済界には、国内経済活性化に向け移民を積極活用すべきかどうか賛否両 論がある。米倉会長は講演で、今後は専門技能を持つ外国人を積極的に受け入れることになるとの見通しを示した。(2011/01/21-16:50) 時事ドットコム

□ブラジル・ポルトガル語翻訳のOFFICE SHIBATA
□愛知・静岡の帰化手続のOFFICE SHIBATA
□Twitterは毎日ツイート

OFFICE SHIBATAにメールする

TOPへ戻る

【業務週報】新たな在留管理制度で増える外国人、減る外国人

ブラジル、中国(台湾)、アメリカ、インド、カナダ、インドネシアなど雑多なパスポートに囲まれるお盆

————————-

お盆だというのに、今日もノンビリ(ダラダラ?)と事務所で仕事です。クライアントの外資系企業や中国人が社長さんの会社はお盆休みという概念がありませんし(飲食店は逆にかきいれ時)、私の方も来週台湾出張があって、仕事を前倒し進行してますんで仕方がないんですけどね~。一応日本人なんで明日は先祖の墓参りに行かねば、、、

で、最近思うのは先月から始まった「新たな在留管理制度」で増える増える外国人と減る外国人。事務所の経営にも密着していますし、外国人ビジネスに関わる人たちにも聞かれますしね。ということで勝手に予想してみると、、、

・高度外国人人材(人文国際・技術・企業内転勤などの就労ビザ系)とその卵の外国人留学生

こちらは間違いなく増えると思います。通訳案内士なみに外国人観光客向けに通訳ができる人材、ITエンジニアなどの高度外国人人材を受け入れば、日本の国力・経済力が増しますし、留学生のほうも「留学生30万人計画」で今後倍増しますし、そのために先月から留学ビザと就学ビザが一本化されましたから。今後創設される「5年ビザ」の恩恵を受けるのはこのグループでしょう。

・技能実習生(旧外国人研修生)
技能実習生も今後増えるのではないでしょうか?先月から始まった「新しい研修・技能実習制度」で組合の不正行為が事実上できなくなりましたし、技能実習生も1年目から給料をもらえるのでモチベーションが上がり失踪や中途帰国も減るでしょうからね。ただ中国などは経済発展で人件費が相当上がっており、現地でのリクルーティングは厳しいという話ですから、出身国はシフトしていくでしょうけど。

・定住外国人(定住者ビザ)
日系ブラジル人、ペルー人、フィリピン人などに多い定住者ですが、こちらはますます減るでしょうね。未だ経済危機のダメージから立ち直れてない人が多いですし、エコカー減税バブルの終焉でまた雇用危機が起こりそうですし、今後も製造業派遣禁止や企業の海外生産へのシフト、技能実習生の増加により日本国内での就業先は減る一方でしょうから。さらに自身の日本語教育や職業教育、子弟の教育、社会保障などのコスト、治安悪化や犯罪などのリスクを考えると、入れる意味がないというのが入管はもとより経済界の今の状況ではないでしょうか。今後団塊の世代の引退や我が国の少子化が一層進んで、我が国の労働力不足が一層顕著になるまで彼らの活躍の場はないような気がします。

ということで、私の仕事もますます煩雑で難解な就労ビザ系や技能実習生にシフトしていきそうな雰囲気。ということは今まで以上に頭を捻らされたり、時間を取られたりということです(爆)。早く日本を脱出せねば、、、

□ブラジル・ポルトガル語翻訳のOFFICE SHIBATA
□愛知・静岡の帰化手続のOFFICE SHIBATA
□Twitterはスタッフみんなで書いてます

OFFICE SHIBATAにメールする

TOPへ戻る