【業務週報】帰ってきた6ヶ月ビザ~外国人研修生制度厳格化

外国人研修制度厳格化

先日統括クラスの入管職員さんが講師の研修会に参加したのですが、研修ビザの期間が現行の1年から6ヶ月に短縮されると聞いてビックリしてしまいました。

というのは昔、日系3世の定住ビザが6ヶ月更新、興行ビザが3ヶ月更新だったころ、入管は申請人で常時大混雑、特に浜松の出張所は朝9時に入管に行くとすでに行列ができていたり、GWやお盆休みは8時間待ちというすさまじい世界でしたので。今は外国人の数が減少し入管も比較的空いているで、そこまでひどい混雑にはならないと思いますけど。

しかし、他のビザが3年から5年に伸長されるのに、研修ビザだけ短縮です。新入管法で入管が謳った「外国人の利便性の向上」に反して、わざわざビザの期間を短縮したということは、研修・技能実習制度で頻発する不祥事(主に事業協同組合が起こす人権侵害や給与未払いなどの不正行為)をよほど入管が苦々しく思っていることの表れでしょう。ビザの短縮化に加え監査も毎月になりますし、よほど本気で「管理」する気合と体力のある組合でないと来年からの新たな研修生・技能実習生制度に対応できなくなるのではないでしょうか?

また最近研修生絡みの犯罪のニュースが連続して流れましたが、研修生・実習生自体の「質」も以前と比べ落ちていると思います。研修生や技能実習生の数も増えましたし、悪質な受け入れ機関に送り込まれ非人道的な扱いを受け、精神的におかしくなったり、犯罪を犯したり、果てには自殺してしまう研修生も多いと聞きます。

このように本音と建前のタガが外れ崩壊寸前の外国人研修生制度、厳格化されはしましたが今回の入管法改正でもなんとか存続できました。しかしこれでも改善の兆しがなければ次は廃止だそうです。日本の中小企業にとっては若い労働力を確保でき、研修生にとっては若い時に異国で研修できるいい制度なのですから、送り出し機関、組合、受入企業、そして研修生が一丸となってクリーンな研修生制度を目指してほしいと思いますね。

外国人技能実習生:受け入れ事業所、7割に違法行為 /岐阜
◇割増賃金不払い、労働時間超過……

毎日新聞 2009年11月27日 地方版

外国人技能実習生を受け入れている県内の事業所の7割が、労働時間超過や割増賃金不払いの違法行為を行っていることが、岐阜労働局が08年4月~09年3月に行った監督指導の結果から分かった。同労働局が是正勧告し、48事業所が実習生166人に対し不足賃金分計約9972万円を支払った。【山田尚弘】

監督指導は、実際に外国人技能実習生が働く2次受け入れ機関のうち106事業所を対象に行い、74事業所で労働基準法などの違反があった。内訳は、労働条件を明示していなかった(9事業所)▽貯蓄金を違法に管理していた(6事業所)▽基本給を支払日に支払っていないなど(19事業所)▽最低賃金以下の賃金しか支払わなかった(17事業所)▽労働時間を守らなかった(20事業所)▽割増賃金を支払わなかった(50事業所)。

違反した74事業所のうち、書類送検に至った悪質なケースは2件。養老町の縫製会社では、07年7月~08年5月、中国人実習生2人に対し、月額基本給5万~6万円と設定。県が定める最低賃金を下回っていたほか時間外などの割増手当を計算せず、1時間当たり350~400円のみしか支払わなかった。

別の岐阜市内の縫製会社でも同様に07年12月~08年4月、中国人実習生3人に対し、県が定める最低賃金を守らず、月に7万6000~8万1000円しか支払わないなどの違反行為を行っていた。

違法ではないが、昨年秋から「経営難」を理由に研修期間内に不当に解雇するケースもあったという。

同労働局によると、県内には2000近くの2次受け入れ機関があり、愛知県に次いで全国で2番目に多い約9100人(08年3月末現在)の技能実習生が働いている。

同労働局の担当者は「発見できたのは氷山の一角だ」と指摘している。

熊本3人殺傷:中国人研修生の部屋を捜索

毎日新聞 2009年11月12日

熊本県植木町の農業、広地宏一さん(67)ら3人が殺傷された事件で、熊本県警は12日、広地さんが受け入れていた王宝泉・農業研修生(22)が広地さんらを襲った後に自殺したとの見方を強め、住んでいた部屋を殺人と殺人未遂の疑いで家宅捜索した。事件当日、広地さんと王研修生の間で休日を巡ってトラブルがあったといい、県警は事件との関連を調べている。

王研修生が住んでいたプレハブ小屋は広地さん方から約500メートル離れた道路沿いにあり、捜査員が所持品など数点を押収した。

県警の調べでは、王研修生は今年6月に来日後、事前研修を経て7月末から小屋で寝泊まりしながら農作業を手伝っていた。

王研修生を受け入れていた団体の男性理事長(46)によると、事件が起きた8日の午後2時ごろ、広地さんから「王君が(仕事に)出てこない」と電話を受けた。理事長の妻が電話をして事情を尋ねると「(広地さんの)奥さんから休みをもらった」という返事が返ってきたという。

双方の答えが食い違っていたため、気になった理事長が約2時間半後に広地さん方を訪ねると、納屋で首をつっている王研修生を見つけ、すぐそばで広地さんらが倒れていた。この日は、王研修生の親族でともに来日している研修生の誕生日で、王研修生は誕生会に出席したがっていたという。【遠山和宏】


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