【業務週報】多文化共生って岐路に立ってないかい?

外国人集住都市会議というのが毎年開かれてまして、今年で設立10年を迎えたそうです。

浜松市や湖西市、豊橋市、豊川市など参加している自治体が私の生活や営業エリアにあることや、定住ブラジル人向けの施策の提言を多くしていることから、一応注目しているのですが、なかなか多文化共生社会の実現は難しいんでしょうね、10年前の浜松宣言と今回の提言も大差無いですから(苦笑)

豊橋、浜松などのブラジル人コミュニティーを見ているとリーマン・ショック以降ブラジル人学校の経営が立ちゆかなくなり大量の不登校児が出てしまったり、失業者が増え外国人の生活保護者が出たりと、逆に劣化、退化してしまってる感さえあります。日系人労働者を受け入れていたこの地方の製造業もこの先海外に生産拠点を移すでしょうから、彼の職場は間違いなく減るでしょうし、定住外国人の人達も高齢化して働けなくなりますが、年金に加入している人はごく一握りという状況。うーん、外国人集住都市が日本のシダージジデウスになる日も近いのかもしれません(汗)。

こういう事情があり、今定住者のビザ審査が厳しくなっておりますし、来年夏以降はじまる新たな在留管理でも日系人は蚊帳の外に置かれているんでしょうね。

ということで、定住外国人の人達は日本人に負けないようがんばりましょう。日本人社会は隣人たる定住外国人の人たちをサポートしてあげましょう(なげやり)。

多文化共生の実現誓う 飯田で外国人集住都市会議

2011年11月9日 中日新聞

「ニューカマー」と呼ばれる南米日系人を中心に、多数の外国人が暮らす自治体の関係者らによる「外国人集住都市会議いいだ2011」が8日、飯田市錦町のシルクホテルであり、多文化共生の実現を誓うメッセージを採択、発表した。

群馬、静岡、長野、岐阜、愛知、三重、滋賀、岡山の各県の28市町で構成する外国人集住都市会議が主催。各都市の首長や担当者ら400人余が「多文化共生社会を目指して」をテーマに、課題や展望を探った。

座長の牧野光朗飯田市長が「日本で生まれ育った外国籍の子どもたちが数多く実在する現実を見据え、彼らと共に地域の未来を考えるべきだ」と多文化共生の必要性を強調。会員都市が3ブロック別に取り組む調査研究として、群馬・静岡が防災、長野・岐阜・愛知が教育、三重・滋賀・岡山が地域コミュニティーについて報告した。

このうち、浜松市の鈴木康友市長が「外国人を災害弱者にしないために多言語による迅速で正確な情報伝達が必要」、岐阜県大垣市の小川敏市長が「不就学を防いで外国籍の子どもたちが未来に希望を持てる仕組みを」、津市の前葉泰幸市長が「従来の自治会組織に外国人やNPOを加えたコミュニティー再構築を」と主張した。

このほか、国が3月に策定した「日系定住外国人施策に関する行動計画」について、就労と教育、防災などの分野別に、各首長と関係省庁の担当者らが討議。会議側が▽日本語教育の総合的な推進体制の整備▽公立小中学校の日本語教育への支援▽外国人就労の適正化▽多言語による情報提供など防災施策の推進-などを提言した。 (長谷部正)

外国人不就学児:48人中26人ブラジル国籍 駐浜松総領事、全員通学へ全力 /静岡
◇経済状況厳しいが…--駐浜松・ピラス総領事

浜松市で外国人登録された6~15歳の子供を対象に実施した不就学実態調査(10月発表)の結果、市内で48人の不就学の子供がいることが明らかにされた。このうちブラジル国籍の子は26人。ジョゼ・アントニオ・ピラス駐浜松ブラジル総領事(60)はこのほど毎日新聞とのインタビューに応じ、不就学ゼロを目指す取り組みについて語った。【高橋龍介】

--浜松市は今年5月、浜松多文化共生事業実行委員会を組織し、「不就学ゼロ作戦」を始めた。

2年半前にオープンした総領事館にとり、子供たちの教育問題は最重要課題の一つだ。今年2月に着任以来、地域のブラジル人コミュニティーと、ブラジルに関心を持つ日本人と近く、親しくなるように心がけてきた。

--具体的にはどのような取り組みをしてきたのか。

県内にはブラジル人学校が14ある。ブラジル教育省の支援で教科書を各学年・各教科1セット無償配布し、ブラジル人学校を訪問し校長先生らと情報交換を続けている。本国に情報を送り、有効な施策を提案・検討している。ブラジル人の子供のいる日本の学校とも接触している。

--不就学ゼロ作戦の評価は。

浜松市のプロジェクトは非常に有意義だ。調査期間中に学校に通い始めた子供たちだけではなく、新たな不就学者を出さないようにしたい。子供たちにブラジルをより知ってもらうため、6月からは総領事館見学プロジェクトを始め、20~30人を招きブラジルの紹介ビデオをみてもらう。また総領事から銘々に「ブラジル人登録証明書」を名前を呼んで手渡している。来年2月からは、ブラジル人の子が多く通う日本の学校の訪問も検討している。子供たちは学校に通うだけでなく、授業を含め学校生活を楽しめる環境を整えることも大事だ。

--08年の経済危機以降、状況は厳しくなったが。

リーマン・ショック以後、ブラジル人の多くは失業し、帰国者も出た。残ったブラジル人は厳しい状況だ。この中で学校に行けない子も出てきた。やや事態が沈静化したときに東日本大震災が起き、動揺があった。しかし事態は落ち着きつつあるという印象だ。

--ブラジル人の子供と学ぶ日本の子供にメッセージを。

ブラジルの子供たちは元来、楽しくて愛情も深く、日本が大好きだ。友達になってほしい。ブラジルでは白人、黒人、アジア人みんなが共生している。日本でも国籍の別なく、友情を育んでほしい。総領事館はブラジル人だけでなく、すべての子供たちの家になれるよう努力を続けている。

毎日新聞 2011年12月3日 地方版

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